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BBS(クラシック音楽専用)


バッハを中心とするクラシック音楽についてどんどん書き込んでください。
お待ちしています。

目次
過去記事 <<(全1000件)>>

From nujikoa To at 2006 02/26 00:25 編集 返信

わーい

いやー、ほんと感動しました、荒川さん^^
録画ビデオを何回繰り返し見たことか。。。

いままでやってきたこと、そして(それ以上に)これからやりたいこと、を思う存分にやったぞ!、という滑りでしたね。
点数がどうとか、そういうことを超えたところの演技があのスタンディングオベーションを呼び起こしたのでしょうね。

juncoopさん:早く元気を取り戻して頂きたいものです。(^^)

Skunjpさんのレオンハルト論、見事に納得できるとともに、いままでどこでも聞いたことの無い言説ですね(独り言・・・プロの評論家は何をしているのか・・・)。
第4弾も楽しみにしています。
アーノンクールの現代を生きる芸術も大好きですが、レオンハルトの演奏からにじみ出るあの独特の雰囲気が、手に取るように浮かび上がってきます。

最近バッハでは、ヴァルヒャのオルガン曲全集(モノラル47-52年録音10枚組)です。
@年代から予想される以上にオトが良い
A演奏、録音ともに音楽の骨組みだけを芯から捉えているので、個人的に苦手な;;オルガンの圧迫感あるうるささがない。^^

・・・というところで、何回も聴きかえしているところです。
オルゲルビュッヒラインなど、もう最高!




From Skunjp To at 2006 02/24 09:31 編集 返信

金メダル!

junさん、アマデオさん、皆さんお早うございます!


やった、やりました!金です!

荒川の演技に感動しました。本当に白鳥が舞うようでした。

「スポーツ」を越えていました。「芸術」でした!



さて、古楽派の初代金メダリスト、レオンハルトの秘密に迫るシリーズ第3弾です… (^_^;)



そもそも、古楽派のモダン演奏様式批判は、まず拍のとらえかたにそのポイントがあったと思います。

古楽の演奏様式では、強拍と弱拍の差をもの凄くつけます。

強拍が非常に重く、弱拍はそれに従属する形で軽く演奏されます。特に装飾的な音型やメリスマにおいてはサッと一筆書きのように処理される。まるでそこには重力がないかのようです。

モダンの演奏様式は、これに比べるとはるかに強拍と弱拍の差が無く、よく言えば地に足が着いた、悪く言えばリズムの弾みに欠けるべったりとした感じがあります。


レオンハルトもアーノンクールも、ともに典型的な古楽奏法の草分けですが、この2者は根本的な所で違います。

それはたとえば4分の4拍子の場合、レオンハルトは1拍目を重くテヌート気味に奏し、2、3、4拍目は宙に浮いたように軽く脱力して演奏させます。(もちろん例外もあります。基本的にはということです)。そしてアウフタクトを次の一拍目にあまり関連づけないで淡々と処理します。時にはここに目立たないほどのラレンタンドがかかります。

この処理によって、レオンハルトの音楽は伸び伸びとした古楽派特有のリズムの弾みの中に、何とも言えない奥ゆかしい古典性を生じさせています。


これに対してアーノンクールは、4拍目のアウフタクトから1拍目にかけての動感を重視し、そこにわずかなクレッセンドとアッチェルランドをかけます。これは非常に強烈でエネルギッシュな効果があります。ただしこれはロマン派の演奏様式「強拍よりアウフタクトを歌い込む」様式に近いので、古典性よりドラマティックな演劇性といったものを生み出しています。


古楽演奏様式の草分けである2者は、基本において似ているようで、出てくる音楽が正反対に感じるのは、このような拍の処理に原因があるのだと思っています。

そして、この2者の違いが意味するものは…     

From アマデオ( Mail ) To juncoop5@goo at 2006 02/23 22:17 編集 返信

買いました

 ガーディナー、マルコム・ビルソンのモーツァルトのピアノ協奏曲全集(全23曲、9枚組)を買いました。来週届くでしょう。インマゼールのと迷ったのですが、こちらに決めました。楽しみです。

 ジュンさん元気を出してください。荒川静香は必ずメダルを取りますから、明日の早朝は日本中が(というよりも僕が)絶叫するでしょう。がんばれ〜〜〜!

From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 02/23 21:59 編集 返信

明日の明け方は

いよいよフリーですね。

荒川がんばれ!

junさんも元気出してください。

そして、バッハから元気をもらって行きましょう!(^_^)

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 02/22 20:53 編集 返信

最近、ちょっと疲れ気味

皆さん、こんばんわ・・・。最近疲れ気味で音楽を聴く気力になかなかなれません。精神的に疲れているのかもしれません。

トリノ五輪を見ているのもあるのですが・・。

バッハといえば、リヒターのDVDのマタイが出ましたね。しかし残念なことに対訳が日本語になっていないのが惜しまれる・・。 昔は日本語字幕だったのですが、最近の輸入版DVDは中国語を選択にかわりました・・。市場はやはり中国というのは時代ですね・・。日本は市場から見放されたのでしょうか?

リヒター自身のDVDについても英語字幕でなんとか意味が読み取れる程度で、本当は日本語字幕で見たいものです。そのためDVDの内容は50%くらいしか理解できません・・・。

とにかく最近は疲れます。


From Skunjp To at 2006 02/20 22:41 編集 返信

18世紀に生きるレオンハルト

・・・前回の続きです。(^_^;)


レオンハルトは現代のオルガンを評して、ただひとこと「おぞましい」と言っています。

これは、彼の姿勢を端的に表しています。

レオンハルトにとって、バロック音楽を当時の楽器と演奏様式で演奏するのは当たり前のことで、それ以外は「おぞましく」感じられるのでしょう。

そして彼はさらに、楽器や演奏様式という表面的な「コンセプト」レベルから一段踏み越んで、自分を出来うる限り当時の生活環境に置いて、そこから見えてくるもの、発想されるものを追求する生活をスタートさせたのです。

つまり、彼はいまや「当時を生きている」わけです。これは「過去を生きている」とは、ちょっと違います。

レオンハルトにとって、18世紀は「過去」ではなく、「生き生きとした現実」なのではないかと思うのです。



ですから、モダン楽器に対する「おぞましい」という評価は、そのまま彼の「現代批評」ではないかと推察します。

現代社会はあらゆる面で落ち着きなくスピードアップし、情報は氾濫し、テクノロジーの極度の進歩は人々の心の中に物質主義と拝金主義をもたらしました。

レオンハルトはこれらに背を向けて、18世紀を生きたいのではないか、と思うんです。それは18世紀の演奏様式探求という側面を越えて、彼の生き方の基本ではないかと思うんです。

ですから、レオンハルトのバッハ演奏は、現代から過去を振り返って当時の様式を再現する、という通常のものと異なります。

彼は、いわば「18世紀を生きている」ので、バッハの音楽を同時代の音楽として表現しているのだと、私には思えます。

つまり彼の古楽演奏は、単なる「コンセプト」ではなくて、そこを「生きている」んです。

ブリュッヘンはレオンハルトのことを「彼は現代のバッハだ」と言いましたが、この言葉は、その辺の事情を逆に表現したものだと思います。

それゆえ、ここから出てくるレオンハルトのバッハ演奏は、限りなく「対象に肉薄した生命感」を持つと同時に、現代人と同じ時代を生きていないがゆえの、私たちにはどこか理解しがたい「隔絶した感覚」があります。

・・・ちょっと浮世離れした感覚と言いましょうか。

From Skunjp To at 2006 02/17 23:16 編集 返信

レオンハルトvs.アーノンクール

nujikoaさん、よろしゅおますやろ・・・シュタットフェルト。

あれは画期的なゴールドベルクだと思います。末永くお付き合いください。(^_^)



さて、いきなりですが、レオンハルトvs.アーノンクールの題でぶちかましてみます。

気に触る人がいたらごめんなさいです。(^_^;)



今朝はレオンハルトのNo143番と、アーノンクールの146番を聴きました。

両者とも「濃い」演奏です。

そこが第2世代以降とは根本的に違います。

コープマン、ヘレヴェッヘ、鈴木、ガーディナー、クイケン、ユングヘーネルは僕の大好きな指揮者ですが、両巨頭と比べると「軽やか」と言わざるを得ません。それが良いとか悪いとか言う問題ではなく。



そして、レオンハルトとアーノンクールは、いわば正反対とも言えるキャラクターであることがとても面白い。

レオンハルトは、基本的にスタティックな方向に傾斜しており、アーノンクールはドラマティックな方向に傾斜していると感じます。



まず、アーノンクールを見てみましょう。彼はいわば「コンセプト型」指揮者であると思います。

その主な理由は、アーノンクールの音楽作りの基本が「音楽の劇性」を追求する行き方であると同時に、その行き方が、そもそも彼の「コンセプト」であるということなんです。

モンテヴェルディしかり、ヘンデル、バッハしかり、そして、それはハイドン、モーツァルトにも及びます。

彼の演奏はそれゆえ、時として非常に激越で、きついアクセントが耳に付く場合があります。しかし、これはアーノンクールが普段言っていることに目を留めると納得がいきます。

彼は自分の古楽演奏について、「私は当時の演奏を博物館的な興味で復元したいのではない、当時の演奏様式、楽器によって当時の演奏を再現することで、そこに新しい現代性を発見したいのだ」と言っています。

つまり、アーノンクールはアバンギャルドなんです。一種の「現代音楽」なんです。バッハであっても、モンテヴェルディであっても。

そうすると、あの激しい演奏様式に合点がいき、共感が生まれます。彼の演奏は常に時代の先端を行くという現代性を、そのコンセプトにしているわけです。



これに反して、レオンハルトはコンセプトではない。

彼はアーノンクールが切り開いた新しいコンセプトの中に全身的に自分を投入し、さらにはその中で、自分の音楽的人生を新たに生き直したいのだ、とでも言いましょうか。

つまり、レオンハルトは「コンセプト」ではなく「そこを生きている」んです。

彼の生活様式は、住まいから食べ物にわたって徹底的に18世紀当時の環境を再現したものであると聞きます。もちろんそれは皮相な趣味ではなく、彼が全身全霊で「そこを生きたい」と念願していることのひとつの現れである、と私は感じるのです。

                     つづく

From nujikoa To at 2006 02/16 01:33 編集 返信

聴きました、シュタットフェルトの

ゴルトベルク変奏曲。

僕のツボにはピタリです。^^

Skunjpさんが紹介されていたとおりのオクターブの移動、左右の手の交差。

最も「新発見」だったのは第7変奏他にみられる左右の交差。

不肖nujikoa、ゴルトベルクの「左手」つまりバスの音型は、
隅から隅まで頭に入っているつもりだったんです。

ところが、マルティン君によって両手が交差され、
バスの音型が高音部で鳴らされると、
「ここのバスはこんな音型だったんだ!」
「なんで知らなかったんやろ」
と、ただただ驚くばかり。

・・・すぐに、グールドがなにかで書いたか言ったかしていたことを思い出しました。

うろ覚えですが、曰く...
『平均律クラヴィーアのフーガの4声を、それぞれ別々に弾いて録音して、4チャンネルステレオの装置で合成して聴いてみたが、それは素晴らしい体験だった。いままで僕はこの曲のことを全部分かっているつもりだったけれど、4chによって初めて発見するフレーズが沢山あった、云々』

これこそ、生演奏では絶対に体験できない、
録音メディアだけでの「リスナーにとって創造的な」リスニング体験ですね。

マルティン・シュタットフェルトの、普通に録音されたCDを聴くことで、これに近い体験が出来たことに驚いています。

***

それから、独特の歌いまわし、
抑揚、コントラストは抑え目で、よく伸びる歌。
たしかにこれは譬えるとすれば、ボサノバのけだるい憂愁ですね。
A.C.ジョビンが弾くピアノの偉大なるシングルトーンに似ている・・・
シュタットフェルトはグールドみたいに鼻歌は歌わないけど、
まるでフレーズを一緒に声を出して歌ってるかのように聞こえます。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 02/15 11:42 編集 返信

トリノ五輪で、音楽は休んでおります。

皆さん、お元気ですか?
毎晩帰ってきますと、トリノ五輪に釘付けになっていて、音楽は休んでおります・・。

もうすぐリヒターのマタイDVDが入荷する予定・・。

From mont_54 To juncoop5@goo at 2006 02/09 22:27 編集 返信

ヨハンネス・オケゲムの対位法

機能和声はもとより、まだ和声そのものの概念すら確立していなかった時代。
こう言うと何か音楽の未成熟性を語っているような勘違いをしそうですが、
緻密に絡み合う声部の醸し出す絶妙のハモニーには確かな計算が働いており、
衝突やせめぎ合いを巧みに回避しながら、旋律の流れを生んでいます。

均衡と反均衡のとても微細な境界線上をたゆたう、まさにそんな感じです。

さらに驚くのは、この対位法って各声部がけして自己主張しないんですね。
純粋に音の干渉作用に依存するだけで、わざとらしい和声感を寄せ付けない。
自然界・人間界の音をこのような概念イメージで捉えた感性は驚嘆に値します。
聴いている人はもちろん、歌っている人はさぞかし気持ち良かったでしょうね。

物質の多面性(逆にいうと、物を見た目で捉えることの危うさ)を浮彫りにして
この世の本質を解き明かそうとしたのかも知れません。
やがてこれが、バロックの躍動するリズムへと受継がれていったのでしょうか?

参考作品
●ミサ「エッチェ・アンチッラ・ドミニ」

From nujikoa To at 2006 02/09 01:31 編集 返信

3,4,5

たまにストレス解消(・・・)に、おもちゃのエレピで
ブルースを弾いたりするんですが、
メロディーをユニゾンで弾いて、オクターブ、3度、4度、5度、と
遊びでやってみることがあります。
ピアノも、和声についても、習ったことがないので
理論的なことがまるで分かりませんが、
素人の感じ方としては↓こんな感じです。

オクターブは気持ちいい
3度は綺麗にハモる
4度はちょっとやくざな感じ(--;
5度は・・・Skunjpさんの解説どおり不思議な、虚無的な感覚

で、次にCDを聴いて、
どこに3/4/5度が使われているかを感じようとすると・・・
悲しいかな、これがよく分かりません。
ドビュッシーの練習曲などはズバリ、
3/4/5/6/8度と続きますから、
耳の練習にと聞いてみるのですが、構成音が多すぎて
素人の私にはハッキリした違いが感じられません。
「『ロ短調ミサ』の秘密も和声」と言われても・・・
『ロ短調ミサ』はちょうど昨日聴いていましたが、
どこがどうなのか全然分かりません。(涙)

こんな「大人から始めました」な私には、
どうしたら分かるでしょうかねぇ。

***
以下は「これなら分かる」編↓(トホホ・・・)

バッハで印象的なのといえば、バッハにしてはとても珍しい
オクターブユニゾン(マタイ受難曲の
「彼は『私は神の子だ』と言っていたのだから」のくだり)。

マショーのシャンソンや、ラヴェルの歌曲の
ピアノパートなどは、
2音のシンプルな和音なので分かりやすくて、
「ここで空5度!くぅ〜」などと勝手に嬉しがっています(^^;
浮遊感があって、非常に瞑想的ですね・・・

>多分に禁断の恋の匂いがしますが。
とは・・・さすが言い得て妙な描写ですねぇ。
もう、大人なんだからぁ〜。


お得意のジャズだと、
ビル・エヴァンスの3度
ジョン・コルトレーンの4度
キース・ジャレットの5度(デューク・エリントンもかな?)
まぁ、ちょっと単純化しすぎですが、、、
でも、響きのカラーがはっきりと違うので、
比較的わかりやすいのです。

******

閑話休題
BOXセット嫌いの私が、
昨日、勢いでネット注文してしまった品です。
@ショパン10枚組(フランソワ)
Aドビュッシー・ラヴェル8枚組(マルティノン)
Bバッハ・オルガン曲10枚組(ヴァルヒャ/モノラル旧録)
 (1800円!!)

定番だらけですね^^
全部で28枚。届いたら聴くだけで一仕事。…;
特にBはちょっと視聴で片鱗を聴きましたが、
大いに楽しみにしています(安くてお得だし・・・笑)。
業務中にガンガン聴きますぜ!!
(移動の車で音楽が聴けるというのは幸せなことです)


From juncoop To juncoop5@goo at 2006 02/08 16:48 編集 返信

業務中にマショーの音楽ですと?

ギョーム・マショーの音楽を業務中に語る、まっしょーがないか、どてーん!

最近、バッハの音楽を語っていないのですが、まっしょうがないか。以前、クレーメルの2回目の無伴奏を皆さん絶賛されていたので、密かに欲しいな・・と思う今日この頃。

ルセ指揮のヘンデルのクセルクセスを見たのですが、いつも通り最後はめでたしめでたしでして、内容はモーツアルトのフィガロに似た感じがしなくもない・・。なぜならテーマは、君主が部下の愛人を欲しがるからでして、最後は君主も前に裏切った女性と結ばれ、部下も最愛の人と一緒になる・・めでたしめでたしなんですね。 このころから君主をバカにしたような歌劇が上演されていたのだからちょっと驚きでもあるのですがね。あの「懐かしの木陰」の美しいアリアではじまる、このオペラがまさか、こんな内容とは知りませんでした。

ルセの指揮は古楽器オーケストラによる演奏なのですが、自身もリヒター同様にチェンバロで指揮してまして、なかなかいい演奏でした。ヘンデルのオペラはそんなに見ていないのですが、アルキーナが音楽的にはいいアリアがあるな・・と思いました。このセルセも聞きこむといいかもしれませんね。 他に、リナルドとかジュリアス・シーザーは見たいですね・・。

ヘンデルの歌劇は結構リラックスしていて見やすいと思いました。



From Skunjp To at 2006 02/08 14:29 編集 返信

魔性の音楽

>ネタに困ってマショーの「ダヴィデのホケトゥス」を掛けたところ、、、
《ナンナノコレ??》と場の雰囲気がまるごと全体ぶっ飛んでしまって反省

ハハハ、それはそうでしょうね。

あれは知らずに聴いた人が、ポケッ…トゥスる音楽です。あ、ちょっとムリか (^_^;)

しかしマショーの音楽は独特ですね。どこか魔性の雰囲気がある。

この音楽を理解できない人には「ま、ショーがない。」と言うしかない。

…おっと、脱線しかかっています。


マショーは最初に通作ミサを書いた人だと言われていますが、あのノートルダムミサも不思議な音楽です。結局、あのどこか人を不安にさせる虚無的な響きは、3度ではなく5度の和音を元に音楽が作られているからのようです。ミのない、ドソの和音ですね。空虚5度とも言われますが…

しかし、空虚5度はマショーの発明ではなく、マショー以前は3度ではなく、4度、5度の和音が当たり前だったようですから、特に強調すべきではないことでしょう。でもマショーのどこか魔性の音楽は(…まだ、言ってる (^_^;)、空虚5度の使い方、そのポイントが非常に巧くて強烈だった、ということのような気がします。

montさん、ロ短調ミサのルーツは結構この辺にあるかもしれませんよ。

マショーといえば、シャンソンにも惹かれるものを感じます。それは例の空虚5度によって多分に禁断の恋の匂いがしますが。


p.s.今度の日曜日に熊本に行きます。例の場所10:30です。十字架の話をします。よろしければいかがですか? 

From nujikoa To at 2006 02/07 01:06 編集 返信

悪ノリ?

ジョスカンのシャンソン…リコーダーアンサンブルでブホブホ吹いていた頃が懐かしい…(遠目;

マンロウの「ゴシック期の音楽」はブッとび2枚組ですね。
最近はご無沙汰ですが、いつぞやyahooチャットで数名で順繰りで小曲を掛け合っていたとき、
ネタに困ってマショーの「ダヴィデのホケトゥス」を掛けたところ、、、
《ナンナノコレ??》と場の雰囲気がまるごと全体ぶっ飛んでしまって反省したことがありました。

ブッとびで思い出して、愛聴盤の「ラ・フォリア」
(サヴァールのグループによる、15〜18世紀までのラ・フォリアフルコース)
を引っ張り出して聴きました。
カスタネットまで鳴りだして、フラメンコがさらに北アフリカまで先祖帰りしたような雰囲気。

さらに脱線して今度はmontさんとは正反対方向に走りまして;
ラヴェルやキース・ジャレット(!)を聴くと、そこに中世音楽のエコーがこだましているのが聴こえてきますね。。。
これは本当に嬉しくなる発見です。

・・・と、こういう方向性になると急に饒舌になってしまいますが、おっとクラシック、クラシック。(^^;

今月はなぜかショパンを改めて聴きなおしたい気分に入ってきています。

From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 02/06 22:40 編集 返信

ブッとびマンロー

いやー、それは僕も知りたいです。

あのヴェルナーのロ短調ミサの感想を・・・(ヴェルナー好きの僕でもちょっと理解できませんでした。すんません、ハイ・・・ :-)

しっしかし、オケゲムっていうのは正解ですよ。

僕もさんざんルネッサンスを聴きましたが、残ったのはジョスカンデもなく、もちろんパレストリーナでもなく・・・このオケゲムです。(それからデュファイ)。興味はいっそのことマショー辺りまで飛びます。

それからダントツの中世CDは何と言ってもゴシックの音楽2枚組(マンロー)でしょう。ここにはジャズ、ロック、クラシックを問わず、すべての音楽の「根元的いのち」があります。これを聴くと正直ブッとびますぜ・・・

From juncoop To at 2006 02/06 21:49 編集 返信

そんなことをおっしゃらずに、montさん

montさん、ここのHPはクラシック全般について語っていただきたいHPですので、ぜひルネッサンスの音楽についても語ってくださいね。ビーバーとか、シュッツなど知りたいという方々も多いはず、ルネッサンスや初期バロックで素晴しい音楽に出会えるという発見も秘められていると思います。

クラシック音楽全般ですのでよろしくお願いします。

ところで、【犯人は「ヴェルナーのロ短調ミサ」のせい】というのは、どんな思いつきがあったのでしょうか?他のミサ曲ロ短調の演奏ではなく、あのモノラルで古い録音にどんな秘密が隠されているのか・・興味がありますね・・。ぜひ聞きたいですね。




From mont_54 To juncoop5@goo at 2006 02/06 20:23 編集 返信

またもやご無沙汰です。

スミマセン。話についていけなくて・・・・(ーー;
投稿しようかどうか迷ったのですが、告白します。


最近の私は、どうも皆さんと反対の方向に歩いているみたいです。

というのも、堪らなくバッハの音楽の「背景」に触れてみたくなって、
歴史を辿ること、今いる処はルネサンスでござんす。(冷;

ミサをアカペラで聴くなら、やっぱパレストリーナかな?
ジョスカンもいいけど、彼の場合はシャンソンも良さ気だし・・・
シャルパンティエのオペラなんかとってもナイス♪(勿論ミサも)
でも、対位法を見届けるにはオケゲムが最高!(←で現在がココです)

ここのところまったく腰が坐らない状態でありまsyu・・・

なんでこんな事になってしまったのか?
実をいうと犯人は「ヴェルナーのロ短調ミサ」のせいなのであります。

もの凄い衝撃を受けてしまい・・・
挙句、ラテン語の文法書を購入し・・・
ビーバーのザルツブルグ・ミサ(53声のド派手ミサ)を皮切りに
ハマってしまうと止まらない、いつもの私の悪い病気。

なので、熱が少し引いたらまた来ます。


From Skunjp To at 2006 02/06 15:37 編集 返信

胸キュン系クラシック

>ボロディンの弦楽四重奏第2番の第3楽章ノットルノですね。

よろしゅおますなー、ボロディンのノットゥルノ。

以前FM番組のテーマ曲に使われておりました。「夜のクラッシック」だったっけ…
正確には忘れましたが。

ともかくこれは、「胸キュン系」の音楽ですね。

特に、一人でいるときなどに夜聴くとため息が出ます(もとい…、出ました)

演奏はやはりボロディンSQが良いのでしょうかね。

ロシア音楽はセンチメンタリズムが非常に直截に出てくるところですね。ハートを直撃、という感じ。

胸キュン系ロシア音楽としては、個人的にはラフマニノフの交響曲No2の第3楽章アダージョが気に入っています。これを聴くと「爽やかな初夏のロシアの草原で繰り広げられる初恋物語」といった情景が頭に浮かびます。(ロシアに行ったことないけど… (^_^;)

それから何と言ってもチャイコフスキーですね。僕的にはオーケストラ曲より室内楽、たとえばピアノ三重奏曲「偉大な芸術家の思い出に」(ハイフェッツ他)などが胸キュンですね。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 02/04 21:21 編集 返信

やはり気になる・・ボロディン

皆さん、こんばんわ・・・寒い寒い休みはいかがお過ごしですか?

私が、やはり一番気にかかる、NOW クラシックとしては、ボロディンの弦楽四重奏第2番の第3楽章ノットルノですね。

このあいだN響アワーでオケによる同曲を聞いたのですが、やっぱり泣ける・・・やめられません。

四重奏で聴いてもやはり傑作で泣けます・・・。当分はまる・・・、


From カンバセーション( Mail ) To juncoop5@goo at 2006 02/02 15:55 編集 返信

フィリップ・ヘレヴェッヘ来日公演のお知らせ

失礼致します。
皆様に是非知って頂きたく、公演の告知をさせて下さい。

古楽器によるバッハ演奏で世界的に名高いフィリップ・ヘレヴェッヘ。
自ら育てあげたコレギウム・ヴォカーレと共に、その名声を確固たるものにしたバッハ3大宗教曲の一

つ《ミサ曲ロ短調》を東京の夜に響かせます。

2006年6月8日 東京芸術劇場にて一夜限りのコンサートを行います。
詳細については http://www.conversation.co.jp/schedule/philippe_h/index.html をご覧下さい。

是非是非皆さんいらしてください!
貴重なスペースを有難うございました。

conversation

From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 02/01 20:31 編集 返信

バッハとモーツァルト

楼蘭、ドテッ・・・! 

ハハハ、junさん、座布団一枚!・・・(^_^;)


今朝は、カンタータ第30番を聴きました。晩年の世俗カンタータからの転用で、やはり「世俗っぽい響き」がします。

いわゆる世俗ではなくて、バッハの世俗カンタータらしい、という意味ですよ。つまりポリフォニーではなくてホモフォニーの重視。舞曲の多用という点です。

その意味で最晩年の14番などと違って非常に楽しい雰囲気があります。


朝の通勤タイムは、オランダの気鋭バロック・アンサンブル、コンバッティメント・コンソート・アムステルダムの最新録音で、モーツァルトのホルン協奏曲を聴きました。・・・この曲を聴くと、僕はいつも無条件にハイになります。

ソリストはナチュラル・ホルンのパウル・ヴァン・ゼルム。すごく難しそうな楽器なのに、見事なコントロールだと思います。野趣が横溢する野太い音色が爽快でした。

From juncoop To juncoop5@goo at 2006 01/31 20:03 編集 返信

今日の音楽

皆さん、こんばんわ・・。

Skunjpさん、私は前から、中国のシルクロードへ行きたいと思っておりまして、特に楼蘭(ろーらん)とか敦煌は、いいでしょうねと思います。

ちなみに、私が使っているスピーカーは「ローランド」です。ドテーン!!!


From Skunjp To at 2006 01/31 17:40 編集 返信

あえて淡々と悲しみを語る

坊主が屏風に上手なBOSEの…

あ、意味不明…  (^_^;)

ボーズのあのおしゃれなシステムは僕も欲しいです。

ダイニングに置いて低くゴールドベルクを鳴らしたい…



シュタットフェルトは、まず音がキラめいていますね。…若鮎のように生き生きとしている。

しかし、僕が非常に感銘を受けているのは、それら明るい速い曲ではなくて(これも非常にステキですが…)むしろ遅く暗めの曲です。…たとえば第15、21、25変奏。

この人が弾く短調の曲は、ちょっと聴きには「無表情」に感じますが、ここにはとても抑制された「ある感情」がある。

それは、「慟哭を胸に秘めながら、顔色ひとつ変えずに弾いている」と言いましょうか…。

あるいは、底なしの悲しみゆえに淡々と語らねば何かが壊れてしまう風情、と申しましょうか…。

これはとっても新しい表現です。少なくとも僕は、こんな解釈を聴いたことがない。

シュタットフェルトのゴールドベルクはそれゆえ、押さえた音量で聴くのが良いでしょうね。

From nujikoa To juncoop5@goo at 2006 01/30 23:17 編集 返信

坊主

どうでもいい話ですが、半年前に坊主アタマになりました。
不思議なもので、知らない人に「会った事ありませんか?」と言われることが急激に増えました。なんなんでしょうね・・・?;

・・・ということでSkunjpさん、ボーズの話なんですが(ドテッ;
これはあくまで次善の策で。
本当はスピーカー、アンプ、プレーヤー、というちゃんとしたセパレートシステムにチャレンジしてみたかったところなんですが、
どうしても転勤、引越しが多いので、大掛かりでセッティングの面倒なモノを持ちたくない、というのがあって、ラジカセ式を選びました。
ただ、僕には意外と発想がオンナノコっぽいところがあるみたいで、(ヨメサンに言われなくても)部屋に大きくて重い機材が置いてある、という状態が美しいと思えないんですね。だからシンプルなボーズの「小ささ」が魅力だったともいえます。
こんなこと言いながら、将来いつ新しいオーディオの虫がうずき始めるかわかったもんじゃないですけどね。(^^;

そんなこんなで今日はロ短調ミサ(ヘレヴェッヘ)を聴きなおしていました。
マルセル・ポンセールのオーボエの歌に惚れ直しますね〜〜♪
古楽器オーケストラにも千両役者がいるんですね。オーボエが出ると、おいしいところを全部もっていっちゃう感じです。



From Skunjp To at 2006 01/30 17:46 編集 返信

モーツァルトイヤーにちなんで

最近知ったモーツァルトの優秀CDは、これです。

あ…、僕はレコード会社の回し者ではありません。 (^_^;)


1.ピリスのピノソナタ全集(DENON)

言うまでもなくピリスの旧盤です。この素晴らしい全集を今まで知らなかったとは…!当時まだ30歳だった彼女の名を世に知らしめた名盤として大変に高名なものだそうです。当全集はフランスADFディスク大賞、オランダのエディソン賞を得るなど世界的にも絶賛されたとか。

はっきり言ってあのグラモフォンの新盤(名盤)よりさらに良いです。どこが良いと言って、モーツァルトの純粋美が極限まで突き詰められています。タッチはまさに「真珠の連なり」です。これが2351円とは(5枚組)!

http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=508280001


2.ヒラリー・ハーン / モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ

ヒラリー・ハーンのDG移籍後初の室内楽レコーディング。13歳の頃から共演を重ねているというナタリー・シュウとの気心の知れたデュオ。さながら湖面をすべる2羽の白鳥のようです。この人はヴィブラートが大変に細かくきれいで、その美音でもって完璧なフレージングを造形します。

http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=507080171


3.ポッジャー / モーツァルト:VNソナタ全集 第2集

第1集同様素晴らしい演奏。ポッジャーの音はどこかザラッとした木綿の肌触りがあり、脳みそにしみ込んでくるような訴求力がある。どこかで聞いた名前のピアニスト、ゲーリー・クーパーのピアノフォルテがまた凄く巧い!

http://www.hmv.co.jp/news/newsdetail.asp?newsnum=507050086

From Skunjp To at 2006 01/30 16:42 編集 返信

もうすぐ退社時刻・・・今日もディスクユニオンに直行

>ただ、企業がユーザーよりも、株主を優先させる今の風潮だけは勘弁!って感じです。
 カムバック!コニミノ!

日本でも「物づくりの危機」が叫ばれていますが、オーディオもそうですね。骨のあるオーディオメーカーはどんどんつぶれ、現在あるのは短小軽薄なネットがらみのガラクタ商品をメインとしているメーカーが多いです。もちろんマランツ、アキュフェーズ等の例外はありますが、これだっていつおかしくなるか誰もわからない…

これからオーディオを買うんだったら「つぶれそうにないところ」といった基準で選ぶしかないでしょうね。僕も名CDプレーヤー、Quad(イギリス)66CDの修理を代理店に断られて憤慨しています。まあ、これは代理店の力不足なのですが・・・



>Skunjpさん、購買意欲を刺激する文章のうまさに磨きがかかってますよ、もう〜;;
 シュタットフェルトのゴルトベルク変奏曲を早速、ネットで注文してしまいました。
 新しいオーディオが届きました。

シュタットフェルトは2002年のライプツィッヒ・バッハコンクールに優勝した逸材です。つまりバッハの大御所の面々からお墨付きを得た人でもあり、その意味でも安心です。ドイツでは2ヶ月間ヒットチャート1位をキープしたそうです。

ボーズは品質とポピュラリティを両立させている数少ないメーカーのひとつですね。仰るとおりオーディオが良くなるとCDを聴くのがグンと楽しくなります。nujikoaさん、これからもバッハを一杯聴いてください。

From アマデオ( Mail ) To juncoop5@goo at 2006 01/29 20:20 編集 返信

いや〜、勢揃いはいいですね!

 Skunjpさん、nujikoaさん、ジュンさん、皆さん、こんばんは。勢揃いで活気があっていいですね。僕もしばらくご無沙汰していたので、また参加できてうれしいです。

 ホリエモンではないですが、僕も現代資本主義経済のあおりで大迷惑を被っている最中ですので、コメントは差し控えたいと思います(笑)。ただ、企業がユーザーよりも、株主を優先させる今の風潮だけは勘弁!って感じです。カムバック!コニミノ!

 僕のブログを見て頂いてありがとうございます。宣伝しておいてなんですが、写真はきれいでしょう?

 最近買ったCDは、ギドン・クレーメルのバッハの「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」です。この新録音、すばらしいです。最初の和音から絶句しますね。「間」が本当にすばらしいと思います。音色も自由自在です。そして、音の美しいこと!彼の音がここまで美しくなるなんて思ってもみませんでした。凝縮した芯があるのは相変わらずです。ああ、すごい演奏です。思わず神に感謝してしまいます。

 

From nujikoa To at 2006 01/29 12:00 編集 返信

善は急げ

Skunjpさん、購買意欲を刺激する文章のうまさに磨きがかかってますよ、もう〜;;
昨日はアストラッドではないですが、ジョアン・ジルベルトを聴いていましたので(?)、シュタットフェルトのゴルトベルク変奏曲を早速、ネットで注文してしまいました。

新しいオーディオが届きました。
いままでオーディオ面には全く興味がなかったのですが、こうして新しい機械で聴いてみると、つくづく
「オーディオって、音楽の趣味をより延命させる手段だなぁ」と思いました。過去に買ったCDを1枚1枚聴き直していく日々が続きそうです。

ホリエロンはあまり引っ張らない方がいいと思うので、montさんの2度目の投稿に賛成です、とだけ申し上げておきます。(^^)
それにしてもまたテレビで「再燃バブルに乗る方法」なんて煽っているのを見てあきれます・・・「身体を使って働く」ことを忘れたらイカンですね。。。

アマデオさんブログ、写真立体感があって綺麗ですね〜!

BS深夜の「コシ・ファン・トゥッテ」、まだ録画したものをさわりしか聴いてませんが、オケが重量感と機動力という両立の難しいことを両立してしまった感じで素晴らしいですね。バレンボイムの指揮姿もカッコイイ(ドラマーの動きに似ている?)。

From Skunjp To juncoop5@goo at 2006 01/28 22:02 編集 返信

最近はまっているゴールドベルク

(montさんのお好きな、ゴールドベルクの話題ですぜ・・・(^_^;)


僕は最近話題のドイツの新鋭ピアニスト、マルティン・シュタットフェルトのゴールドベルク変奏曲にはまっています。

驚いたのは、旋律の一部を自由自在にオクターブ上げたり下げたりすること・・・。この技法は、昔シフが控えめにやっていましたが、シュタットフェルトはリピートになると大体、上げたり下げたりするのです。そればかりか、右手と左手を入れ替えて演奏しているところさえある!

最初はキワモノか?と思いましたが、何度も聞き返すうちに、これはとても魅力的な演奏であることがわかりました。オクターブ移動も慣れてみると、全く新しい音楽的地平が見えてきて非常に新鮮です。

この演奏に対して「楽譜ではオクターブ移動など書いてないのになぜそんなことを」と、いくらでもケチをつけることはできるでしょう。しかし2段鍵盤のチェンバロだと、鍵盤によって微妙に音質が違うのだし、カプラーを入れるのと入れないのでは音量も音質もガラリと違ってくるわけだし・・・。というわけで、ピアノだってオクターブ移動で変化を出して何が悪い?」、という理屈なのかもしれません。

考えてみれば、ゴルドベルク変奏曲はピアノのために書かれてないわけですから、ピアノでこれをやるのに定石はないわけです。さらにこの曲は弦楽三重奏や弦楽合奏に編曲され広く聴かれていますが、それをケシカランという人などいません。ですからシュタットフェルトの演奏が正統的でないと言うのは野暮というものでしょう。

そして、オクターブ移動という非常に目立つ部分からあえて目をそらして、肝心の演奏内容に耳を澄ますと、これが非常にしっかりしているのです。まず、すっきりとした現代的なフレージング。そしてテクニックは完璧!音の粒が小気味よいほど揃っていますし、ピアノからフォルテまで均質で目の詰まった美しい音です。

しかし特筆すべきはその演奏の叙情性でしょう。静かで穏やかな楽想が繊細にみずみずしく奏され、中でも短調のヴァリエーションはじっくりと落ち着いたテンポと表情で演奏されます。ただしシュタットフェルトの叙情性は、グールドのような異常な凝縮度を持つものではありません。むしろ肩の力が抜けて淡々とした独白の趣があります。そこには現代的な孤独を背景とする静かな癒しがあり、たとえばボサ・ノヴァのアストラッド・ジルベルトのささやくような歌、優しい倦怠といったものを感じます。

シュタットフェルトの演奏は一部をここで試聴することができます。
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/SR/MartinStadtfeld/?SICC-286

From mont_54 To juncoop5@goo at 2006 01/28 12:01 編集 返信

今という時代

nujiさんとまたこんな議論が出来るなんて、
まだまだ人生、すてたもんじゃないですね。(^^;

私自身はホリエモンを弁護するつもりでも立場でもありあせんが、
企業資本が株式という形で表現(発行)され登場(流通)している以上
またそこで、価格形成という名目で価値が流動的に決められる以上は、
その「土俵の上で相撲を取って何が悪い?」的な開き直りは、
勝ち組と呼ばれているような事業家は誰もが思っている筈です。

ルール違反といっても恐らく彼らは「見解(法解釈)の相違に過ぎない」
と主張するでしょう。

ま、ルールの話はともかく、
僕は「経済と道徳は本質的に相容れない概念」だと思っています。

事実、朝から晩まで仕事もせずにPCの前に座り、チャートの動きを追い
何度も株売買を繰り返す、そんなデイ・トレイダーが沢山生まれました。
彼らは企業の業績や社会のファンダメンタルなど見向きもしません。
ただチャートに現れた罫線の動きを追い「これは少し上げ過ぎてるから、
ここらで調整する(下げる)だろう。よし!売りだ」とか
「さすがにこの水準だとリバウンドが入るだろうから買いだな」だとか
経験と勘に頼って売り買いを繰り返すのです。

額に汗して働く人から見ればトンでもないですが、今の資本市場が
彼らの活動によって形成されているというのもまた事実です。

今回のLD事件がきっかけになるかどうかは分かりませんが、
僕は今後、いずれまもなく「心の時代」がやってくると思っています。
(前回のバブルの崩壊の時もそうでした)
金や商品に躍り狂った「物の時代」がある飽和に達した時、人は「ハテ?
今までの騒ぎはナンだったんだろう」とか「そもそも人間の幸せって何?」
とか考えさせられる時期が必ず来ます。(歴史は繰り返します)

「人はパンのみに生きるにあらず」を実感できる時が必ずやってきます。

聖書を読んで人の幸福について考える。
般若心経を読み、この世の無常や空虚なるを悟る。

僕はもちろん「バッハを聴いて人間のちっぽけさを知るのです」

ふう〜っ、書いてる最中、一時はどうなるかと思いましたが、
やっと音楽ネタに辿り着きました。(^^ヾ



追伸:グレン・グールド ロシアの旅

なにやら面白そうなDVDが出ていたので買ってきました。
なんか、凄い貴重な記録が映像で残っていたんですねー(^^